ダラーンと鼻水垂れ流しになっている子、時々見かけますよね。
実際に親になるとわかるのですが、一緒にいる親が子どもの鼻水に気づくのは、意外と難しいんです。
親は、子の周囲の安全に注意を払っていて、鼻水が出ているかどうかは二の次なんです。
また、鼻水を拭いても、10分後にはまた出てくるので切りがありません。
しかし、外出中はよくても、どこかのタイミングで必ず、鼻水を取り除いてあげる必要があります。
鼻詰まりのまま食事すると、流れてきた鼻水だらけの食事になってしまいます。
そのまま寝かせると、鼻水が喉の方に流れて咳込んだり、寝付けなくなります。
鼻詰まりが長引くと、中耳炎や副鼻腔炎になる可能性も高くなります。
そのような事態にならないよう、子どもの鼻水はしっかりと吸引する必要があるわけです。
鼻水吸引器とは
子どもが鼻をかんでも、力が足りず、詰まった鼻水を一掃するのは非常に難しいです。
そこで活躍するのが、鼻水吸引器です。鼻吸い器、鼻水吸い器とも呼ばれます。
鼻水吸引の主な方法
親が口で鼻水吸い
少し前までは、子の鼻をまるごと親が口に含み、そのままジュルっと鼻水を吸い込むのが一般的でした。
けっこう衝撃的な手法ですよね(;^_^)
ただ、怪我させる心配もなく、一番確実・手軽な手段という声も聴きますから、抵抗がない方には最良の鼻水吸引の方法だと言えるかもしれません。
また、抵抗がある方も、災害時や緊急時など、いざという時の方法として知っておいても良いかと思います。
手動の鼻水吸引器
一般的に、プラスチック器具とゴムチューブでできた鼻吸い器です。
子どもの鼻にノズルを挿し込み、親がもう片方から空気を吸い込むことで鼻水を吸い取るしくみです。
700円~1,000円程度と、非常に安いのが特徴です。
吸引力は電動のものに劣りますが、安く手軽に使えるのが便利です。
電動鼻水吸引器
電力で動作するモーターの力で鼻水を吸う機械です。1万円前後と高価ですが、手動よりもはるかに吸引力が強いのが有難いです。
最近のものは軽量・コンパクトで、洗練されたデザインのものが多いですね。
より小型でコードレスのハンディタイプのものもあります。
場所を取らず使いやいのが特徴ですが、通常の据え置き型のものよりは吸引力が落ちます。
鼻水吸引は結局どうする?電動鼻吸い器の購入に至る経緯
鼻水吸引の方法はいくつかありますが、断然、電動鼻水吸引器がおすすめです。
鼻吸いに重要なのは、1にも2にも吸引力だからです。
サイズやデザイン、お手入れのしやすさも大事です。嗜好に合わせて様々な商品があります。
が、圧倒的に優先すべきは、とにかく吸引力です。
吸引力が弱いと、そもそも鼻吸い器を使う意味がありませんし、子どもを押さえ込める限られた時間で吸い取るのは至難の業になります。
鼻水に1万円は抵抗があるかもしれませんが、その効果見合いで言えば、1万円は安いです。
電動鼻吸い器を購入した方はほぼ全員、「早く買えばよかった・・・orz」となります。
我が家では、2人の子(現在4歳と0歳3ヶ月)に対して約3年、鼻水と悪戦苦闘しながら、電動鼻吸い器を購入するに至ったので、その経緯をご紹介します。
はじめは病院の電動鼻水吸引器を利用
我が家では、上の子が1歳頃から、近所の小児科クリニックに足しげく通って鼻吸いしていました。
病院の鼻水吸引器は優秀です。
ズゴゴゴっとものすごい音とともに、大量の鼻水を吸い取ってくれます。
また、スタッフの方2名と親の3人体制で子どもを押さえ込むことができるため、暴君のわが子でも確実に鼻吸いできました。
吸引ノズルもプロの方が洗浄・消毒していますから、衛生的で安心です。
ただ、鼻水って数時間でまた詰まるんですよね。
通院できるのはせいぜい1日1回ですから、どうしても追いつかなくなるんです。
結果、うちの子は何度となく中耳炎になってしまいました。
数日間、抗生剤の入った苦いお薬を、子どもと格闘しながら飲ませるという絶望的な展開に。
幸い、重度の中耳炎や耳垂れが出るほどには至りませんでしたが、せめて夜寝る前に取ってあげられていたら・・・と考えてしまいます。でも夜はクリニックあいてないんですよね。
手動の鼻水吸引器を買うが失敗
必要なとき速やかに鼻吸いしたいと考えて、家庭用の鼻水吸引器を調べました。
すると電動のものは軒並み1万円を超えていて、その時は鼻吸いに1万円もかける気にはなれず。
買ったのは、手動の鼻水吸引器「ママ鼻水トッテ」でした。
近所のママ友の評判もまずまずで、700円程度という安さでした。
ですが、これが殆ど吸えなかったのです。
どの角度にしても、全力で吸い込んでもダメでした。
正直、ティッシュで拭う方が取れるのではないかと思うほどのまさかの結果でした。
そしてそれ以上に、1歳児にもなるとものすごく力強く暴れるんですね。
10分も20分も汗だくになって子どもと格闘して、しかも、全然吸引できてないわけです。
毎回、心身ともにグッタリしていました。
けっきょく電動鼻水吸引器「メルシーポット」購入
時は流れて上の子は3歳になり、2人目が生まれました。
すると、幼稚園送迎や家事が増えたことで、通院する時間を調整するのが難しくなってきます。
子ども2人なら、1万円のものも子一人あたり5千円のコストという考え方ができます。
また、上の子は3歳頃から急に大人しく、ストレスなく鼻吸いできるようになっていました。
この状況ならばということで、満を持して電動鼻水吸引器を購入することになったわけです。
機種の候補は、「メルシーポット」とピジョンの電動鼻吸い器がありましたが、我が家は「メルシーポット」を選びました。
メルシーポットは、かかりつけの医師から勧めがあり、商品チラシに近所の病院でお世話になった先生が載っていたため、吸引効果に対する信頼性が非常に高いのが決め手でした。
ピジョンもパーツが少なくて洗浄がラクという評判でしたが、普段から快適に鼻吸いしてくれる医師が勧めるものがベストだと判断しました。
あと、ハンディタイプのものもありますが、鼻吸い器は吸引力がなければ何の意味もないことを経験から知っていましたので、うちは迷わず据え置き型を選びました。
実際に使ってみたメルシーポットの効果は?吸引力は十分?
肝心の吸引力ですが、結論からいいますと大満足の100点です。
不満は1ミリもありません。
病院の鼻吸い器ほどではありませんが、鼻水を吸い取るときのズゴゴゴっという独特の音で、かなり奥のほうの鼻水も取れているのが実感できます。
イメージが伝わりやすいように個人的な感覚値をお伝えすると、
・メルシーポットは8~9ぐらい、
・手動の鼻吸い器は2ぐらい、
・ティッシュで鼻をかむのは1~2ぐらい
メルシーポットの使い方は簡単か?お手入れは?
メルシーポットは、非常に簡単に使えます。
商品購入後、組み立てされた完成品の状態で到着しますので、すぐに使えます。
説明書にある大まかな使い方をお伝えします。
セッティング・電源ON
電源プラグをコンセントに挿し込み、本体スイッチをパチッと押します。
チューブに水通し
コップに水(水道水)を入れておき、それを吸引します。こうすることで、吸引チューブに鼻水がこびりつくのを防ぎます。
吸引
ノズルを鼻に挿し込んで、鼻水を吸引します。
基本的にはこれだけです。
ただ、実際に使ってみると、とにかく子どもが暴れて泣き叫ぶのを押さえるのが大変です。
個人差もありますが慣れるまでは、大人2人で対応することをおすすめします。
なお、お手入れは、本体から以下の部品を外して中性洗剤で洗浄する必要があります。
とくに写真左側のノズル部品は毎回、写真右側の吸引チューブとカップは日に一度は洗浄が必要です。
食洗機や煮沸消毒は使えません。
複雑な構造ではありませんが、お手入れは家庭用鼻吸い器の宿命だと割り切る必要があります。
メルシーポットはいつから何歳まで使える?
メルシーポットの使用対象年齢は、「新生児から大人まで」です。
つまり、0歳0か月以降で、上限はないということです。
ただ、新生児の鼻の穴は非常に小さいので、吸引するときのノズルが入っていかないと思います。
なので、ヘビーユースするのは、生後3~4ヶ月頃から小学校入学(上手に鼻をかめるようになる)頃までになると思います。足掛け6年くらいですね。
メルシーポットの価格は高い!購入の決め手と注意点
メルシーポットの値段は1万円超です。
効果があるのはわかりますが、鼻吸い器に1万円を超える出費をして本当に良いのでしょうか。
悩みどころですよね・・・。
時間と手間に対する対価。医療費控除も
我が家では、上の子は年間30~40回ぐらい、近所のクリニックに鼻吸いに通っていました。
毎回、グズる子どもをなだめながら服を着替えさせて、自分の身支度も済ませて出かけます。
クリニックに着くと、受付や待ち時間があります。
さらに、院内のオモチャや絵本を触ったり、口に入れそうになるのを注視し、帰宅後すぐに手洗いさせます。そして速やかに休ませます。
準備から実際に鼻吸いして帰宅するまで、1時間近く見積もる必要があるわけです。
これが年に40回です。
つまり、鼻吸い器の1万円は、この時間とストレスを緩和するための対価なのです。
我が家では病院通いで電動鼻吸い器の効果を目の当たりにしていたため、これが家にあれば、向こう数年間の家事育児が回りやすくなることが明確にイメージできました。
価格に見合った価値が充分にあると判断して、購入に至りました。
なお、メルシーポットの購入費用は、医療費控除の対象になるそうです。
購入時の領収書は確定申告のときまで保管しておきましょう。
メルシーポットの購入方法。医療従事者しか購入できない?
私はYahooショッピングの公式サイトでポイント還元率の高いタイミングで購入しましたが、楽天市場やAmazonでも値段は同じでした。
なお、Amazonでメルシーポットの商品ページを表示しようとすると、医療従事者のみ購入できる商品である旨が表示されます。
が、メーカーに確認したところ、メルシーポットは家庭用のものなので、医療従事者でなくても購入はできるとのことでした。
Amazon独自の商品表示ポリシーで、医療用器具はすべてこのような表示をしているようです。ちょっと紛らわしいですね。
Amazonでも、上の画面で「はい」を選択すれば、商品ページが表示され、購入することができます。
ちなみに実店舗では、赤ちゃん本舗やベビーざラスでも扱っています。
実物をみて、他の製品も含めて使い方など店員さんに確認してみるのも良いですね。
細型ノズル「ボンジュールプラス」もあわせて購入
お子さんが0歳~1歳ぐらいの場合は、メルシーポット本体を購入時に、あわせて細型ノズル「ボンジュールプラス」を買うことをおすすめします。600~700円ぐらいです。
写真の左側が製品付属の標準ノズルで、右側が細型ノズル「ボンジュールプラス」です。
鼻の穴が小さいうちは、鼻の奥まで標準ノズルが入らないんですね。
奥にある鼻水を吸引できなくなってしまうので、ぜひ追加購入するようにしましょう。
なお本体購入と同時に「ボンジュールプラス」も購入する場合は、以下のセット版を購入することができます。このセット版には、標準ノズルもついています。
病院で電動鼻水吸引器を試しつつコツをつかむ
電動鼻水吸引器は欲しいけど、買うのはやっぱり気が引ける・・・という方は、しばらくはお近くの病院やクリニックにあるものを利用することをおすすめします。
鼻水吸引の効果を実際に体験するだけでなく、お子さんがどの程度暴れるか、親だけで押さえられそうか、一度鼻吸いしてからまた鼻が詰まるまで何時間ぐらいもつか等、様々な情報を得ることができます。
そのうえで、家庭用鼻吸い器の購入を本格検討してみても良いかと思います。
また、プロの鼻吸いを目の当たりにすると、どんな角度から吸引し、どんなふうに子どもを押さえるか等、様々な鼻吸いノウハウを得ることもできます。
生後3ヶ月と3歳の子ども2人にメルシーポットを試してみた
我が家で実際に使ってみて良かったこと、イマイチだったことをご紹介します。
メルシーポットなら、1日何回でも好きなときに鼻水吸引ができる
家庭用鼻吸い器の何より素晴らしい点は、鼻が詰まっていると思ったらいつでも鼻吸いできることです。
診察時間内に鼻吸いに行けるかな・・・とか、今日は休診日じゃないかな・・・といった懸念は全くなくなりました。
0歳児は暴れても無問題。鼻吸いに慣れるのも早い?
生後3ヶ月の下の子にメルシーポットを使いました。
これぐらいの月齢ですと、子どもが必死で暴れても大人ひとりの手で押さえられるので、難なく鼻吸いできました。
細型ノズル「ボンジュールプラス」で、ギリギリ鼻に入るぐらいですね。
また、はじめはギャン泣きでしたが、10数回目から、徐々に鼻吸いしていても泣かなくなってきました。
これは嬉しい誤算で、1歳になってから鼻吸いを経験した上の子には見られない現象でした。
鼻吸いエリートとでもいうべきでしょうか(;^ω^)
大人しく鼻吸いできれば、風邪を引いたときのケアがグッと楽になりますね。
3歳~4歳児は楽勝
3歳の上の子にも使用。
病院での鼻吸いのときに落ち着いているのと同様、まったく問題なく吸い取れました。
病院で吸い取る時と同程度の効果が得られ、文句なしに買って良かった・・・と感じた瞬間でした。
なお、3歳の上の子には細型ノズル「ボンジュールプラス」は不要で、製品付属の標準ノズルで十分に吸い取ることができました。
電動鼻水吸引器のデメリット
家庭用の鼻水吸引器は自分でお手入れする必要があります。部品の洗浄と消毒ですね。
通院するのと比べたらラクではありますが、ここは手抜きできないところですので、購入前に必ず頭に留めておくべきポイントだと思います。
あと、ブゥーーンというモーター音が予想外にうるさいというか気になる音です。近くで眠っている人がいたら目覚めてしまうでしょう。
ただ、近所迷惑になるほどではありません。
夜中に利用するのも、よほど敏感な隣人でなければ支障ないレベルだと思います。
まとめ
電動鼻水吸引器は、私たち現役親世代が子どもの頃には普及していなかった、新しい育児家電です。
しかしお伝えしたように、子どもが風邪を引いたときのケアに素晴らしい効果を発揮する頼もしい味方です。テレビやCMで見かけることはありませんが、もはや日本の育児現場に必要不可欠な家電製品になりつつあると言っても過言ではないと思います。
ぜひ、ご家庭に1台ご用意されることをおすすめします。